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東日本大震災によって他県と同様、福島県は甚大な被害を受けました。
しかし、他県と異なるのは、福島第一原子力発電所事故による放射線によって、大地、空気などの生活環境の基本が汚染されてしまった事です。
故郷を元通りにする為の長い挑戦を余儀なくされましたが、その果てしない作業に向けて、次世代の人々を「家」という基本的な生活空間で守らなければなりません。
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当事務所において建物内外の放射線量を
継続的に計測しております。
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平成24年6月25日 |
天候:晴れ |
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単位:μSv/h |
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測定地点 |
堤防 |
北側
道路 |
東側
道路 |
駐車場 |
軒下 |
建物裏
(南) |
建物裏
(南西) |
側溝
マス |
ポーチ |
高さ0m |
1.47 |
0.42 |
0.60 |
0.28 |
0.24 |
0.68 |
0.46 |
0.35 |
0.31 |
高さ1m |
0.82 |
0.35 |
0.57 |
0.28 |
0.24 |
0.53 |
0.46 |
- |
0.35 |
|
測定地点 |
玄関 |
ホール |
CAD室 |
窓際 |
北東
壁際 |
南西
壁際 |
会議室 |
化粧室
湯沸室 |
|
高さ0m |
0.28 |
0.21 |
0.17 |
0.21 |
0.21 |
0.21 |
0.17 |
0.14 |
|
高さ1m |
0.28 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
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平成26年6月25日 |
天候:晴れ |
|
単位:μSv/h |
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測定地点 |
堤防 |
北側
道路 |
東側
道路 |
駐車場 |
軒下 |
建物裏
(南) |
建物裏
(南西) |
側溝
マス |
ポーチ |
高さ0m |
1.003 |
0.139 |
0.244 |
0.171 |
0.122 |
0.254 |
0.233 |
0.220 |
0.174 |
高さ1m |
0.549 |
0.195 |
0.282 |
0.201 |
0.138 |
0.242 |
0.178 |
- |
0.180 |
|
測定地点 |
玄関 |
ホール |
CAD室 |
窓際 |
北東
壁際 |
南西
壁際 |
会議室 |
化粧室
湯沸室 |
|
高さ0m |
0.148 |
0.110 |
0.091 |
0.121 |
0.115 |
0.132 |
0.110 |
0.098 |
|
高さ1m |
0.120 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
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放射線測定器:HORIBA Radi |
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・屋外
事務所近くの川の堤防は1.0μSv/h前後で推移しており、3年前より0.4μSv/h減少しております。
極端に数値が下がっている日は、大雪が降った日となります。
一方、アスファルト舗装道路や側溝マスは、3年前の0.4〜0.7μSv/hよりも0.2〜0.4μSv/h程度減衰しています。
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・屋内
屋内も低くなってはいますが、屋外の減衰量と比べると減衰量が小さいことが分かります。
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平成23年や平成24年は玄関やホール、CAD室の数値が高かったですが、
平成25年からは全体的に数値が下がりました。 |
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事務所内の空気の流れを見てみます。
事務所には給気機がCAD室、ホール、倉庫の3箇所取り付けられています。
換気機は男子トイレ、女子トイレ、湯沸室の3箇所にあります。
CAD室の給気機から取り込まれた空気は化粧室、会議室を通って男子トイレか湯沸室へ流れます。
ホールの給気機から取り込まれた空気は会議室を通って湯沸室へ流れます。
またはホールから女子トイレへ流れます。
倉庫の給気機から取り込まれた空気は湯沸室または、ホールを通って女子トイレへ流れます。
図2、図3の計測結果と図4の空気の流れを照らし合わせて見ます。
計測結果の高かった地点は、外気の出入りのある玄関または給気機のある部屋となっています。
また、計測結果の低かった地点は、換気扇のある湯沸室となっています。 |
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建築構造部位(屋根・外壁・床)の放射線遮蔽効果測定を行ないました。
様々な建物の構造で放射線がどの程度減衰するかを調べました。
※各計測数値、およびグラフの単位はμSv/hです。 |
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5月14日測定 |
環境 |
コンクリートベース |
 |
 |
1.331 |
|
|
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|
地盤面 |
|
|
|
|
0.386 |
0.349 |
0.212 |
0.098 |
 |
 |
 |
 |
コンクリート
t=120mm |
コンクリート
t=150mm |
鉛箱
+
コンクリート
t=150mm |
鉛箱
+
鉛板
+
コンクリート
t=150mm |
|
|
|
|
5月14日測定 |
コンクリートベース 各材料 |
コンクリートベース 各材料 |
 |
 |
0.406 |
0.518 |
0.618 |
0.733 |
 |
 |
 |
 |
金属系
サイディング
t=15mm
+
コンクリート
t=150mm |
デラクリート板
t=15mm
+
コンクリート
t=150mm |
窯業系
サイディング
t=15mm
+
コンクリート
t=150mm |
畳t=60mm
+
コンクリート
t=150mm |
|
0.562 |
0.400 |
0.294 |
|
 |
 |
 |
|
構造用
合板
t=12mm
+
コンクリート
t=150mm |
御影石
t=30mm
+
コンクリート
t=150mm |
コンクリート
t=120mm
+
コンクリート
t=150mm |
|
|
|
|
|
5月21日測定 |
環境 |
屋根仕様 |
 |
 |
1.285 |
1.044 |
0.528 |
0.378 |
 |
 |
 |
 |
地盤面 |
鉛箱 |
鉛板 |
鉛箱
+
鉛板 |
|
0.991 |
0.816 |
0.867 |
0.747 |
 |
 |
 |
 |
屋根下地 |
日本瓦
+
屋根下地 |
鉛箱
+
屋根下地 |
鉛箱
+
日本瓦
+
屋根下地 |
|
|
|
|
5月21日測定 |
床仕様 |
床仕様 |
 |
 |
0.916 |
0.810 |
0.956 |
0.836 |
 |
 |
 |
 |
フローリング
t=12mm
+
床下地 |
鉛箱
+
フローリング
t=12mm
+
床下地 |
畳t=60mm
+
床下地 |
鉛箱
+
畳t=60mm
+
床下地 |
|
0.697 |
0.565 |
|
|
 |
 |
|
|
御影石 t=30mm
+
床下地 |
鉛箱
+
御影石
t=30mm
+
床下地 |
|
|
|
|
|
|
5月21日測定 |
壁仕様 |
壁仕様 |
 |
 |
1.014 |
0.909 |
0.929 |
0.783 |
 |
 |
 |
 |
壁下地 |
鉛箱
+
壁下地 |
構造用
合板
t=12mm
+
壁下地 |
鉛箱
+
構造用
合板
t=12mm
+
壁下地 |
|
0.374 |
0.232 |
0.846 |
0.700 |
 |
 |
 |
 |
鉛板
+
構造用
合板
t=12mm
+
壁下地 |
鉛箱
+
鉛板
+
構造用
合板
t=12mm
+
壁下地 |
窯業系
サイディング
t=15mm
+
壁下地 |
鉛箱
+
窯業系
サイディング
t=15mm
+
壁下地 |
|
|
|
|
5月21日測定 |
壁仕様 |
壁仕様 |
 |
 |
0.973 |
0.851 |
0.888 |
0.760 |
 |
 |
 |
 |
金属系
サイディング
t=15mm
+
壁下地 |
鉛箱
+
金属系
サイディング
t=15mm
+
壁下地 |
セメント系
サイディング
t=15mm
+
壁下地 |
鉛箱
+
セメント系
サイディング
t=15mm
+
壁下地 |
|
0.847 |
0.699 |
0.776 |
0.672 |
 |
 |
 |
 |
ALC板
t=35mm
+
壁下地 |
鉛箱
+
ALC板
t=35mm
+
壁下地 |
ALC板
t=50mm
+
壁下地 |
鉛箱
+
ALC板
t=50mm
+
壁下地 |
|
|
|
|
5月21日測定 |
壁仕様 |
|
 |
|
0.869 |
0.745 |
0.685 |
0.546 |
 |
 |
 |
 |
デラクリート板
t=15mm
+
壁下地 |
鉛箱
+
デラクリート板
t=15mm
+
壁下地 |
御影石
t=30mm
+
壁下地 |
鉛箱
+
御影石
t=30mm
+
壁下地 |
|
|
|
|
|
6月1日測定 |
屋根仕様 |
屋根仕様 |
 |
 |
0.924 |
0.977 |
0.740 |
|
 |
 |
 |
|
屋根下地 |
平板瓦
+
屋根下地 |
鉛箱
+
平板瓦
+
屋根下地 |
|
|
0.870 |
0.737 |
0.961 |
0.776 |
 |
 |
 |
 |
コロニアル
屋根
+
屋根下地 |
鉛箱
+
コロニアル
屋根
+
屋根下地 |
ガルバリウム
鋼板屋根
+
屋根下地 |
鉛箱
+
ガルバリウム
鋼板屋根
+
屋根下地 |
|
|
|
|
6月1日測定 |
壁仕様 |
|
 |
|
0.954 |
0.844 |
|
|
 |
 |
|
|
金属
サイディング
t=18mm
+
壁下地 |
鉛箱
+
金属
サイディング
t=18mm
+
壁下地 |
|
|
|
|
|
|
|
6月11日測定 |
屋内机上 |
|
 |
|
0.117 |
0.090 |
0.025 |
|
 |
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|
机上 |
鉛板 |
鉛箱
+
鉛板 |
|
|
|
|
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7月2日測定 |
環境 |
屋根仕様 |
 |
 |
1.207 |
0.934 |
|
|
 |
 |
|
|
地盤面 |
鉛箱 |
|
|
|
0.960 |
0.753 |
1.014 |
0.944 |
 |
 |
 |
 |
平板瓦 |
鉛箱
+
平板瓦 |
日本瓦 |
鉛箱
+
日本瓦 |
|
|
|
|
7月2日測定 |
屋根仕様 |
壁仕様 |
 |
 |
1.043 |
0.851 |
1.129 |
0.941 |
 |
 |
 |
 |
コロニアル
屋根 |
鉛箱
+
コロニアル
屋根 |
ガルバリウム
鋼板屋根 |
ガルバリウム
鋼板屋根
+
鉛箱 |
|
1.021 |
0.867 |
1.055 |
0.900 |
 |
 |
 |
 |
構造用
合板
t=12mm |
鉛箱
+
構造用
合板
t=12mm |
金属系
サイディング
t=18mm |
鉛箱
+
金属系
サイディング
t=18mm |
|
|
|
|
7月2日測定 |
壁仕様 |
壁仕様 |
 |
 |
0.960 |
0.880 |
1.078 |
0.876 |
 |
 |
 |
 |
窯業系
サイディング
t=15mm |
鉛箱
+
窯業系
サイディング
t=15mm |
セメント系
サイディング
t=15mm |
鉛箱
+
セメント系
サイディング
t=15mm |
|
0.897 |
0.724 |
0.986 |
0.797 |
 |
 |
 |
 |
ALC板
t=50mm |
鉛箱
+
ALC板
t=50mm |
ALC板
t=35mm |
鉛箱
+
ALC板
t=35mm |
|
|
|
|
7月2日測定 |
壁仕様 |
|
 |
|
1.003 |
0.810 |
0.796 |
0.661 |
 |
 |
 |
 |
デラクリート板
t=15mm |
鉛箱
+
デラクリート板
t=15mm |
御影石
t=30mm |
鉛箱
+
御影石
t=30mm |
|
|
|
|
|
7月2日測定 |
|
 |
|
1.207 |
1.078 |
1.014 |
1.003 |
0.986 |
0.960 |
0.960 |
0.897 |
0.796 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
地盤面 |
セメント系
サイディング
t=15mm |
日本瓦 |
デラクリート
板
t=15mm |
ALC板
t=35mm |
窯業系
サイディング
t=15mm |
平板瓦 |
ALC板
t=50mm |
御影石
t=30mm |
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屋根下地 |
壁下地 |
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 |
仕様 |
仕様 |
屋根下地合板t=9mm
垂木t=45mm
断熱材:スタイロフォームt=30mm
PBt=9.5mm |
透湿防水シート
構造用合板t=12mm
間柱t=120mm
断熱材:グラスウール16kg品t=100mm
PBt=12.5mm |
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床下地 |
鉛箱・鉛板 |
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仕様 |
仕様 |
下地合板t=28mm
根太t=90mm
断熱材:グラスウール16kg品t=100mm |
ステンレス板t=1mm
鉛板t=6mm |
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低線量地域における放射線対策の家 |
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1. 放射性物質を侵入させない
<気密された家とされていない家の違いとは?> |
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家を気密化する大きなメリットが今回の福島原発の事故でハッキリでました。
<建物の高気密化>
■気密化されていない家
隙間風がどこから入ってくるのか分からない為、放射性物質への対策の施しようがありません。
■気密化された家
外気がどこから入ってきて、どこから出ていくかがハッキリと分かる為、放射性物質への対策がしやすくなります。
<室内の気圧>
■負圧※1
建物内が負圧の状態の場合、隙間から外気が入り込んでしまう可能性があり、空気の流れをコントロールすることが困難になってしまいます。
■正圧※2(第二種換気設備)
給気扇によって、強制的にきれいな空気を取り入れ、正圧の状態を保つことによって、隙間などから汚れた外気が入り込むことがなくなります。
<フィルター>
給気扇の取り込み口に放射性物質を捕獲できるフイルター※3,※4を取り付けることで放射性物質を侵入させないようにします。
<給気機と排気口の配置>
給気を行う空間と排気を行う空間を考慮※5する必要があります。
※1負圧
給気より排気が多い状態の室内圧。
外気が室内側に吸い込まれること。
※2正圧
排気より給気が多い状態の室内圧。
室内の空気が室外側に押し出されること。
※3フィルター1
震災後放射性物質は“花粉の様な物”という表現がありましたが、花粉の大きさは20μm〜40μmと言われますが、放射性物質はその1/10程度の大きさです。
住宅に付いている高性能花粉フィルターでは除去しきれないことを確認しています。
※4フィルター2
放射性物質を除去できるようなフィルターを取り付けるには、住宅で使用されている換気扇では圧力不足の為、使用できません。新たな換気扇システムを作る必要があります。
※5給排気機の配置
計測結果により、給気側より、排気側が放射線量は低くなることがわかりました。
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2. 放射性物質を付着させない
<屋根・外壁の素材と洗浄について> |
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■屋根の素材について
瓦屋根と金属系屋根の2種類に大きく分けられます。
<瓦屋根>
瓦は重く、地震に対して不利になりますが、耐震性の施工が開発されています。
また、塩害に強く、メンテナンスフリーという利点があります。
3.5寸勾配以上が必要になります。
<金属屋根>
屋根の素材自体が軽く、耐震性に優れています。
保証期間による塗装のメンテナンスが必要となります。
2寸勾配より水はけがとれます。
しかし、塩害に弱い素材となります。
単価は瓦に比べ、安価となります。
■外壁材について
放射性物質が付着しにくい素材の外壁材を選択します。
木質系は避け、表面が滑らかな窯業系の外壁材や、耐蝕性の良い表面加工がされた金属系外壁材がおすすめです。
■屋根の洗浄方法
屋根は放射性物質が溜まりやすい部分です。
屋根勾配をしっかり(3寸以上)とって雨水の流れをスムーズにします。
◎外壁の洗浄の豆知識!
外壁を洗浄する場合、水が下向きに当たるように放水し、下に流すようにしましょう。
上向きに水を当てると外壁内部に汚れた水や放射性物質が入り込み、取り除くことが困難になってしまう場合があります。
また、ブラシ等で強く擦ってしまうと外壁材や塗装などを痛めてしまい、建物の寿命を短くしてしまう場合があるので注意しましょう。
※※※除染は本来、事故を引き起こした当事者自らが責任を持って、除染のしっかりとした知識を持った専門業者が行うべき作業です。
一般の住民による不用意な作業では内部被爆を引き起こす可能性があるからです。
しかし、万が一住民自らが作業する場合には、しっかりとした身支度をして、風の弱い日に自己防御をしながら行いましょう。
身支度・・・帽子、マスク、雨がっぱ、手袋、長靴等
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3. 放射性物質を溜めない
<敷地の水はけを良くする> |
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敷地内に放射性物質が溜まらないように建物周囲にコンクリート犬走りを設置し、雨と共に流れるようにします。
敷地外周部にU字溝を設けて、敷地内を洗浄した水を速やかに外部へ出します。
側溝に流れる水は現在はそのまま下水や川に流れます。いずれの汚染水も海へ流れる前に放射性物質が除去される施設の建設が早急にされなければなりません。 |

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4. 放射性物質を持ち込まない!
<放射性物質を持ち込まない為に> |
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家の中に持ち込まない為に、靴底についた土や、衣服などに付着した放射性物質を玄関ポーチで除染します。
■足洗いプール
靴洗いプールに 1cm〜1.5cm くらいの水を張り、靴底の砂やホコリを洗い流します。
外部の砂やホコリなどに放射性物質が付着している可能性がある為です。
■ポーチ
ポーチには水勾配を設け、ポーチを水洗いしやすいようにします。
■エアシャワー
服などに付着した放射性物質を含んだ砂やホコリをエアシャワーを用いて払ってから室内へ入りましょう。
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5. 床下の扱い
<床下は、外気だった事をしっていますか?> |
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■現状
一般的に、住宅の床下は建物の劣化を防ぐ為に外気を入れて乾燥させています。
また、法律でも一定量の換気をするように義務付けられています。
しかし、換気口から外気と共に放射性物質も入ってくる可能性が高く、一度床下に入ったら除染作業は困難になります。
周囲の除染作業を行う際には、一時的に床下換気口を塞いで行います。
■対策 新築の場合
右図の様に、外断熱工法及び、べた基礎とすることで、床下換気を行わなくても、床下空間を乾燥状態に保つことができ、また放射性物質が入り込みにくくなります。
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6. 小屋裏の扱い
<小屋裏空間は、外気だった事をしっていますか?> |
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■現状
一般的に、住宅の小屋裏空間は建物の劣化を防ぐ為に外気を入れて乾燥させています。
また、法律でも一定量の換気をするように義務付けられています。
しかし、換気口から外気と共に放射性物質も入ってくる可能性が高く、一度小屋裏空間に入ったら除染作業は困難になります。
周囲の除染作業を行う際には、一時的に小屋裏換気口を塞いで行います。
■対策 新築の場合
右図の様に、屋根断熱工法を用いることで小屋裏換気を行わなくても、小屋裏空間を乾燥状態に保つことができます。
天井があると断熱性能がアップします。 |

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7. 軒の出について
<外壁を濡らさない為に軒を出す> |
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■最近の建物
軒の出を小さくしてコストダウンを計っています。
それが出来るのも外壁材の性能が高くなったからです。
しかし、本来、軒は建物を濡らさないように設けられていたので、放射性物質が空気中を飛散している場合は、軒の出の大きな建物は放射性物質の付着が少なくなります。
また、外壁保護の観点からも建物にやさしい造りになります。 |

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8. 建物周辺の環境
<敷地廻りをチェックしよう> |
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■放射線は距離に比例し、力が減衰します。
比較的、線量の高い場所があっても、そこから距離をとる事によって外部被爆を少なくすることができます。
■表土取り除き作業に際して
敷地内で放射線量が高い場所があった場合、表土を約5cm取り除く除染作業を行うことにより、放射線量を下げることができます。
取り除いた土は後々処分しやすいように、袋に詰め、1ヶ所にまとめて地中に埋めて(約15cm土を被せる)おきましょう。
※※※除染は本来、事故を引き起こした当事者自らが指示し、除染のしっかりとした知識を持った専門業者が行うべき作業です。
一般の住民による不用意な作業では内部被爆を引き起こす可能性があるからです。
しかし、万が一住民自らが作業する場合には、しっかりとした身支度をして、風の弱い日に自己防御をしながら行いましょう。
身支度・・・帽子、マスク、雨がっぱ、手袋、長靴等
■敷地外の環境
除染作業が済んでいる道路や、空地などが面している場合は、放射線量は低くなりますが、除染が済んでいない空地や林、沼地などが面している場合は、比較的、線量が高くなることがあります。
自分の敷地だけの問題と考えず、近隣住民の人たちと協力し合って、除染活動を行う必要があります。
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ブロック塀や板塀等は、風が抜けにくいので吹溜りになりやすい為、放射性物質が溜りやすくなります。
敷地廻りの風の通りを考慮しましょう。
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雨樋の役目は、屋根から落ちる雨水を直接地面に落とさないようにすることです。
雨水が直接地面に落ちると、放射性物質を含んだ泥が跳ね返り、基礎や外壁に付着してしまう恐れがあります。
また、放射性物質の汚染範囲を広げてしまいます。
ただし、多雪地域では雨樋を付けられないので、雨樋の代わりに側溝を設けることで、外壁を汚すことを避けることができます。
雨樋に落ち葉や、泥などが溜まってしまうと、放射性物質が多く残ってしまいます。
対策として、雨樋落ち葉詰まり防止装置等の取付をお勧めします。
リフォームの場合は、後付の下屋などで軒先を深くすることも有効です。 |


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11. 雨水桝をリフォームする
<雨水桝を掃除桝に> |
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雨水桝の役目は、屋根の雨水を下水道もしくは道路の側溝まで流す時に、排水管が詰まった時の掃除口として設けられています。
そして、屋根に落ちたホコリや土が雨水とともに排水管に入ってしまいます。
従来の雨水桝では土の沈殿槽ををつくり、排水管が詰まらないようにします。
しかし、沈殿槽に土砂が溜まる為、放射線量が高くなってしまいます。
提案として、従来の雨水桝から提案型のインバート桝(掃除用)に変えて沈殿槽を作らない構造にします。
土砂による詰まりを防止する為に、配管勾配や掃除桝の設置個数を増やして対応します。
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